第 161回 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会

日程:2015年1月14(水),15(木)の2日開催
場所:箕面観光ホテル
〒562-0006 大阪府箕面市温泉町1-1
http://www.ooedoonsen.jp/minoh/
テーマ:「つながるインタラクション」
かつて現代社会では人と人のつながりが希薄だと言われいていましたが,SNSや SMSが出現し,人は手軽に人とつながる手段を手に入れました.SNSやSMSは人と 人のつながりに何をもたらしたのでしょうか.また,未来の人-人のつながりに インタラクション研究はどのように貢献するのでしょうか.そして,人とコン ピュータとの関係はどのように変化するのでしょうか.第161回HCI研究会では人 と人,人と機械のつながりをテーマにした研究を募集します.上記テーマに沿っ た発表に加え,通常と同様にHCIに関連する一般テーマの発表も受け付けていま す.みなさまのご発表,ご参加をお待ち申し上げます.

【招待講演1】
「瞬きの同期現象とその神経メカニズム」
The neural mechanisms underlying interpersonal blink synchrony
中野珠実(大阪大学大学院生命機能研究科)

同じ映像を見ているとき、暗黙の情報の切れ目で人々の瞬きのタイミングは同期 する。また、対面会話時の話者と聞き手の瞬きも、話しの切れ目で同期する。こ れらの発見に基づき、発表者は「瞬目による情報分節化」説を提唱してきた。本 発表では、瞬きに関連した脳活動や遺伝子を調べた研究から、この瞬目による情 報分節化の神経機構と、瞬目同期の発生メカニズムについて議論する。さらに、 コミュニケーションの障害が主症状の自閉症や、アニメーション、人工物を対象 とした研究を紹介し、コミュニケーションにおいて瞬きの同期が果たす役割とそ の応用可能性についても議論する。

【招待講演2】
「前に進めることと周りを見渡すこと-現状改善と新たな問題への気づき-」
山中祥太(明治大学大学院 理工学研究科)

将来を見据えた研究を進めることも,現在広く使用されているものを着実に改善 していくことも,ともにHCI研究の重要な役割である.講演者の最新の研究「モ バイルデバイスからの新たな情報提示方法」は,GUIの操作手法研究をメインに している講演者にとって初挑戦のテーマであった.本講演では,現状のコン ピュータ操作を快適にするための研究事例を紹介しつつ,ジャンルの異なる研究 に取り組んだ理由,そして発表までの経緯について述べる.

締切
原稿提出:2014年12月15日(月)※必着

今回の研究会は合宿形式での開催となります.
宿泊費は,和室の相部屋,1泊2食付きで12,000円前後になる予定です.
宿泊申込は2014年12月26日(金)までにお願いします.
宿泊申し込みフォームは以下のアドレスです.
https://docs.google.com/forms/d/1jtTlES34KWc8sSC6ZG-M4wy0qThG1AGXmq-si9WQiSw/viewform


プログラム(一般発表25分,招待講演60分)
○ 1日目 13:00 ~ 17:40
13:30~14:45 人間心理
・親子間社会的相互作用の神経ダイナミクス計測のためのMEGハイパースキャニングシステム
池田 尊司,平田 雅之(大阪大),菊知 充(金沢大),木村 友哉(横河電機),平石 博敏,吉村 優子(金沢大),浅田 稔(大阪大)

・非ゼロ和状況におけるメタ信号の役割
祖父江 翔太,伊藤 昭,寺田 和憲(岐阜大)

・視線随伴課題における乳児の主体的行動と社会的行動の月齢間比較
高橋 英之(大阪大),宮崎 美智子(大妻女子大)

15:00~16:15 HCI ・歩行連動画像と後退背景画像の相対速度を用いた移動広告の提案
鼻崎 将,古森 光,吉田 直人,米澤 朋子(関西大学)

・記憶想起を目的としたライフログ共有システムの提案と評価
児玉 昌子,赤池 英夫,角田 博保(電気通信大)

・ロボットとの感情的インタラクションは外見の悪印象を緩和する
野々村 圭祐,寺田 和憲(岐阜大),山田 誠二(国立情報学研究所),伊藤 昭(岐阜大)

16:30~17:30 招待講演
・瞬きの同期現象とその神経メカニズム 中野 珠実(大阪大)

○ 1日目 21:00 ~ 23:00 ナイトセッション

○ 2日目 9:00 ~ 12:30
9:00~9:50 音 ・webコミュニケーションにおけるサウンドグラムを用いた音声表現の適用
塩尻 実里,中 祐介,米澤 朋子(関西大)

・脳波利用の音楽推薦システムに向けた前額部導出電位を利用した心理状態分類の基礎検討
鄭 昇吏,山西 良典,坪 泰宏,佐久間 春夫,川越 恭二(立命館大)

10:00~10:50 実世界UI
・自撮り動画像の背景変動を利用した人物領域抽出
中川 裕太,河野 恭之(関西学院大)

・クロスエントロピー法を用いたノード間距離情報に基づく3次元ノード位置推定
鵜川 翔平,信田 龍哉,橋本 昌宜,伊藤 雄一,尾上 孝雄(大阪大)

11:00~12:00 学生招待講演
・前に進めることと周りを見渡すこと-現状改善と新たな問題への気づき-
山中 祥太(明治大)

研究報告集について
・研究会活動のオンライン化と研究報告のオンライン出版(印刷物の廃止)について
http://www.ipsj.or.jp/03somu/kinen_jigyo/50anv/d-library/dl-sig.html
SIGHCI161担当
主査:河野恭之(関学大)
幹事:福地健太郎(明大)/吉高淳夫(JAIST)/小倉加奈代(JAIST)/小松孝徳(明大)/寺田和憲(岐阜大)/光永法明(大教大)/井原雅行(NTT)/真鍋宏幸(NTTドコモ)
担当運営委員:寺田和憲(岐阜大)/中山功一(佐賀大)/光藤雄一(九州先端科学技術研究所)/片山拓也(カリーナシステム株式会社)/寺田努(神戸大)